こんにちは。福岡県大川市にある桐里工房です。
「シミが残ってしまったから、もう使えないのでは」
「水に濡れたから処分するしかないのでは」
そう思われる方もいらっしゃいますが、 水濡れした桐タンスでも、修理することで元に戻すことができます。
雨漏りや結露、飲み物のこぼれなど、水濡れの理由はさまざまです。
桐タンスは木でできているため、表面が濡れているかどうかだけでは、修理できる状態か、処分が必要な状態かを見分けにくい家具です。
一見すると分からなくても、 引き出しの奥や底板、背面に湿気が残っていることがあります。
まずは、どこまで水が浸透しているかを落ち着いて確認することが大切です。
桐タンスにシミができやすい理由
桐タンスの表面には、砥の粉と呼ばれる特殊な石を細かく砕いた粉を、お化粧のように塗って仕上げているものがあります。
昔の桐タンスには、現在のような防水加工はほとんどありません。その代わりに、表面にロウを塗ることで、簡易的な防水の役割を持たせています。
この仕上げをすることで、桐の表面から通気することができ、内部の湿度を調整しやすくなるからです。
しかし、水に濡れると、この砥の粉が水分を吸い、濡れた部分からどんどん広がってしまいます。
🌿 水濡れ後にやってはいけないこと
水濡れした桐タンスは、慌ててこすったり、水拭きすることは厳禁です。
まずは、乾いた柔らかい布で、押さえるように水分を取ってください。こすらず、上から軽く吸い取るようにするのが大切です。
水濡れ後に見る場所
水濡れした桐タンスは、正面の部分だけで判断しないことが大切です。
水は上から下へ流れるため、天板や前面が濡れていた場合でも、引き出しのすき間、底面、背面まで水が及ぶことがあります。
引き出しを開けたときに、底板の一部が浮いている、 角の部分だけ濃くなっている、奥に湿ったにおいが残っている。
こうした変化があれば、表面だけでなく内部にも浸透している可能性があります。
✅ 引き出しの底や奥
✅ タンスの背面
✅ 床に接していた下部
✅ 金具のまわり
✅ 中に入れていた衣類や和服
特に金具の周辺は、水分が残ると変色やサビにつながることがあります。
中に着物や和服を入れていた場合は、タンスだけでなく収納物にも湿気が移っていないか見ておきたいところです。
乾かした後に確認すること
水濡れに気づいたら、まずは乾いた布で表面の水分を押さえ、引き出しを開けて風を通します。
このとき、強くこすらず、押さえるように水分を取ることが大切です。こすってしまうと、濡れた部分に汚れが入り込んだり、表面を傷めたりする場合があります。
🌿 乾燥後に見るポイント
✅ シミの輪じみが残っていないか
✅ 黒ずみが広がっていないか
✅ 湿ったにおいやカビっぽいにおいがないか
✅ 引き出しが開け閉めしにくくなっていないか
✅ 底板や背面に反りや浮きがないか
こうした変化がある場合、表面だけの水濡れではなく、木の中まで水分が入っている可能性があります。
乾かしたあとにシミや黒ずみ、におい、引き出しの動きにくさなどが残る場合でも、見た目だけで処分を決めず、再生ができる状態かを相談してみることが大切です。
🌿再発を防ぐために設置場所も見直す
水濡れによるトラブルを避けるためには、桐タンスの設置場所を見直すことも大切です。
窓際の結露や、壁との隙間不足による湿気などが原因で濡れてしまった場合、原因を解消せずそのままにしていると、 再びシミやカビが発生する恐れがあります。
修理や更生を考える場合も、桐タンス本体の状態だけでなく、置き場所や湿気の原因をあわせて確認しておくと安心です。
早めの相談が再生につながる
水濡れした桐タンスは、乾かした後の状態によって必要な手入れが変わります。
シミが表面に残っているだけなのか、黒ずみやにおいが出ているのか、引き出しの動きに影響があるのか。これらの点を確認することで、修理、更生、リメイクとして手を入れられる可能性が見えてきます。
桐里工房では、古い桐タンスや木製家具の修理、更生、リメイクを手掛けています。
桐タンスの修復では、水濡れやシミの状態を確認したうえで、洗浄や乾燥、必要な補修を行います。金具を外して細かな部分まで確認し、仕上げ直しや金具の取り付けまで、状態に合わせて丁寧に進めていきます。
水濡れやシミがある場合も、見た目だけで判断せず、木の状態を確認することが大切です。
福岡県大川市にある桐里工房は、桐タンス、桐家具の製造元です。創業は1912年。長く受け継がれてきた桐家具づくりの技術をもとに、一つひとつ手作業で向き合っています。
福岡市をはじめ、北九州市、久留米市周辺で、古い桐タンスの水濡れやシミにお困りの方は、捨てる前に一度状態を見直してみてください。
大切な桐タンスをこれからも使える形にできるか、桐里工房へご相談ください。