こんにちは。福岡県大川市にある桐里工房です。
古来より「火災から財産を守る」と重宝されてきた桐箪笥。
実際に着物や大切な書類、思い出の品をしまっている場合、火災や水害、地震のときに中身を守れるのか気になる方も多いのではないでしょうか。
桐タンスは、昔から大切な物をしまう家具として選ばれてきました。
その理由に、桐という素材が持つ「燃えにくさ」「湿度の整えやすさ」「軽さ」があります。つまり桐タンスは、日常の収納家具でありながら、災害に強い家具としても長く親しまれてきたのです。
古い桐タンスも、一度状態を確認することで、これからも大切な物をしまう家具として使い続けられます。
桐タンスは燃えないのか
桐はもともと軽量で調湿性が高く、熱が伝わりにくいため火がつきにくい素材です。そのため、木製でありながら火災への耐性が比較的高いと言われています。
桐の着火点は約269〜270℃、発火点は約425℃とされており、杉の発火点は約240℃、赤松の発火点は約260℃と比べても、高い温度で燃え出す素材とされています。
桐が燃えにくい理由には、内部に多くの空気を含む構造があります。
桐材の内部には「独立気泡」というミクロの空気室が密集したハニカム構造になっており、熱が伝わりにくい性質を持っています。
炭化層の形成火が当たると表面がすぐに燃えて「炭化」しますが、この炭化層が強力な断熱材として働き、内部の温度上昇を遅らせて中の収納物を守ります。
こうした性質から、昔から大切な着物や書類、貴重品をしまう家具として桐タンスが選ばれてきました。
🔥 誤解せずに見るポイント
ただ、火災の規模や火元との距離、燃え広がり方によって受ける影響は異なるため、絶対に燃えないとは言えません。
✅ 配線まわりにホコリをためない
✅ 暖房器具の熱が当たる場所を避ける
桐タンスの特徴を知ったうえで、日ごろの置き場所や使い方を意識することが大切です。
湿度を整えやすい桐の特徴
桐は自ら水分を吸収、放出するため、内部に湿気を含んでおり、これが燃焼を妨げる要因にもなっています。この特徴を活かして、古くから桐たんすや桐箱が大事な着物や重要書類の保管に使われてきました。
また、吸湿と放湿を繰り返すことで、タンスの中の湿度が一定に保たれやすく、収納している物が傷みにくくなるというメリットがあります。
🌿水害で気をつけたい桐タンス
水害で桐タンスが濡れてしまった場合、水拭きは厳禁です。
桐タンスの表面は、砥の粉仕上げやロウ仕上げがされていることが多く、水を含むとシミや黒ずみが広がることがあります。濡れた部分を強く拭くと、表面の仕上げが落ちてしまいます。
水害などで水がかかった場合は、シミ、黒ずみ、におい、カビが出ることもあります。
桐タンスは、洗い直しや補修などを行うことで、再び使える状態に戻すことができます。
災害後に確認したい変化
火災や水害だけではなく、地震のあとも桐タンスの状態を確認しておくことが大切です。
桐箪笥は桐材の性質から比重が0.2〜0.3ほどと軽量で、比較的重心が低い造りのものも多く、揺れに強く倒れにくい家具とされています。
ただし、絶対に倒れないわけではありません。
大きな揺れや設置場所によっては、転倒やズレが起こることもあります。
✨揺れのあとに見る所
地震のあとには、引き出しが最後まで閉まるか、金具が浮いていないか、板に割れやすき間が出ていないかを確認してください。
また、タンス全体が傾いていないか、脚元や背面にゆがみがないかも見ておくと安心です。
古い桐タンスを残す選択
桐タンスは、燃えにくく湿度を整えやすい桐の特徴を活かし、大切な物を守る災害に強い家具として長く選ばれています。
火災、水害、地震のあとに傷みが出た場合でも、状態に合わせて修理や更生、リメイクで元通りにすることができます。
シミ、黒ずみ、におい、金具のゆるみ、引き出しの動きの悪さが気になるときは、まずは職人に状態を見てもらいましょう。
福岡県大川市にある桐里工房は、古い桐タンスや木製家具の修理、更生、リメイクに対応し、洗浄、殺菌、防カビ、補修、塗り、金具打ちなどの工程を行っています。
福岡市をはじめ、北九州市、久留米市周辺で、古い桐タンスをどうすべきかお悩みの方は、まずは一度状態を確かめてみることをおすすめします。
大切な物をしまってきた桐たんすだからこそ、手放す前にまずはご相談ください。